サヨナラのその日までそばにいさせて。



「咲希が来たなら帰ろうかな」


ニヤッと俺に目を向けながら、椅子から立ち上がる空良を慌てて引き止める。



「待てよ!帰んな!」


もうちょいいろ!


せめて俺の心臓が落ち着くまで、いてくれ!と目で訴えかける。



「分かったよ。咲希も座れば?」


「あ、うん…」


訴えが通じたのか空良は座り直し、隣に咲希を座らせた。



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