サヨナラのその日までそばにいさせて。
教室に入ると、クラスにいる全員がアキに注目した。
「立石…、大丈夫なのか?」
「うん、ごめんな。心配かけたみたいで」
アハハと笑顔で教室にいるクラスメイトに謝った。
「関口も悪かった。倒れたんはお前のせいじゃないから、何も気にすんな」
「…でも、俺」
晴れない表情の関口くんの言葉を遮り、アキは続けた。
「俺が自分で判断したことやし、俺自身が悪いねん。関口は何も責任感じることなんかない」
真っ直ぐ関口くんの目を見て真剣に言うアキに、関口くんは「…分かった。ありがとう」と少し嬉しそうに安堵した表情を浮かべた。