サヨナラのその日までそばにいさせて。
「遅い!」
「ご、ごめん…って空良は?」
下駄箱には既に靴を履き替え、不機嫌そうな表情で待つアキがいた。
「部屋片付けるって先に帰った」
「そうなんだ」
「行くか」
そう言って二人で空良の家へと向かう。
今、気付いたけど、アキと二人で帰るって初めてかも。
「そや、服着替える?」
「服?どうして?」
「制服やと嫌かと思って」
「ううん、制服のままでいいよ。アキは?着替えに帰る?」
「俺は大丈夫。空良の家だから」
「空良の家?」
ん?とアキを見つめる。