サヨナラのその日までそばにいさせて。
第10章
私の責任-咲希side
「咲希!!」
「空良っ…!」
息を切らし走り寄って来る。
「どうしよ、アキが…っ」
空良の腕を握り締め、ぶぁ…っと溢れてくる涙を堪える。
救急車で運ばれたアキは、危険な状態が続いていて、さっきから忙しなく先生たちが動き回っている。
「大丈夫だから泣くなって」
「っ、でも…、私のせいだよ」
「咲希は悪くないよ。だから落ち着け」
そう言って空良は優しく私を抱きしめてくれた。