サヨナラのその日までそばにいさせて。
「あぁ〜、太陽〜…」
泣き崩れるアキのお母さんを支えながら、アキのお父さんは別の場所へと移動した。
再び静まり返る病院の廊下に空良と二人残される。
「…大丈夫か?」
放心状態の私の顔を心配そうに窺ってくる。
コクンと力無く頷くと、空良は私を引き寄せ抱きしめた。
「そ…ら…?」
「咲希は何にも悪くないから」
そう言って抱きしめる腕に力を入れた。
アキのお母さんに掴まれた腕が、胸がジンジン痛む。
ねぇ、空良…。
私はアキの傍にいたらダメなのかな…?