サヨナラのその日までそばにいさせて。
「太陽や空良くんからどれだけ聞いてるか知らないが、太陽の状態は決していいとは言えない」
「…はい」
「引っ越したのもあいつの病気を治す為だった」
「…はい」
「ずっと入退院を繰り返してて全然学校にも行けなかったんだ」
「………」
「だから友達も出来なくてね。たまに遊びに来てくれる空良くんだけがあのコの友達だった」
「………」
ポツリ、ポツリと静かな口調で語られる今まで知らなかったアキのこと。