サヨナラのその日までそばにいさせて。
第11章
似た者同士-空良side
「咲希…」
「………」
「大丈夫か?」
自分の席に座り、遠くを見つめている咲希に声をかける。
「………アキは?」
「あいつは大丈夫だよ」
「そっか…。良かった」
そう言って寂しそうに微笑んだ。
テスト期間が終わり、皆がいなくなった教室で咲希と二人きりで話す。
グラウンドからは各部活の掛け声が響いている。