サヨナラのその日までそばにいさせて。
『…一年ないねん。俺がそれを知った時、どうせ死ぬなら苦しみたないって思って……自殺しようかと思った』
その言葉に心臓がドクッと跳ねる。
『でも空良が残りの人生無駄にすんな!って怒って。こっち戻って普通の生活を送って、人生諦めるだけじゃないんやってこと分からせたる!って…』
苦笑しながら言葉を続けるアキに、困ったように微笑むアキの笑顔を思い出す。
『俺、あいつがいな今頃こんな幸せな人生があったってこと知らんと死んでたと思う。それに…人を好きになるってことも知らんままやったと思う。咲希…、俺、咲希を好きになれて良かった』
暗闇の中、アキからの言葉に胸が苦しくなる。
『本間はな知っててん。咲希が俺と別れた理由』
「…えっ?」