サヨナラのその日までそばにいさせて。
「立石くんってさ、咲希ちゃんと高峰くんだけ特別だよねぇ」
「へっ?特別?」
予想外の言葉に変な声を出してしまう。
「笑顔だし関西弁だし、話しかけやすいけど、実は高峰くんよりも親しくなりにくそうに見えるんだよね」
「そうかな?私には分かんないけど…」
未来ちゃんが言うならそうなのかもしれない…。
「咲希ちゃんはいつも一緒にいるから気付かないんだよ。立石くんって自分から話しかけたりすることってないんだよ」
「そうなの?私や空良にはよく話しかけてくるけど…」
「多分、二人以外の名前も覚えてないんじゃない?」
そう話す未来ちゃんの言葉と同時にチャイムが鳴った。
未来ちゃんは「よく見てたら分かるよ」って言って、急いで席へと戻った。
んー…そこまで私たちは周りと違うのかな?