サヨナラのその日までそばにいさせて。



「薬は?」


ズボンのポケットを指差すと、空良はポケットを探り、薬の入ったケースを出した。



「これとこれでいい?」


何種類かの薬を取り出し、確かめると口につっこまれ、水を飲まされた。



「…発作起きてんのに、平気な振りなんかするな」


怒り口調で言うと教室へと戻って行った。



やっぱり、空良は誤魔化せんか…。



俺はベッドに寝転び、いつものように発作が収まるのを待つ。



数分経って落ち着いてきた頃、保健室が少し騒がしくなった。



< 76 / 474 >

この作品をシェア

pagetop