サヨナラのその日までそばにいさせて。
「薬は?」
ズボンのポケットを指差すと、空良はポケットを探り、薬の入ったケースを出した。
「これとこれでいい?」
何種類かの薬を取り出し、確かめると口につっこまれ、水を飲まされた。
「…発作起きてんのに、平気な振りなんかするな」
怒り口調で言うと教室へと戻って行った。
やっぱり、空良は誤魔化せんか…。
俺はベッドに寝転び、いつものように発作が収まるのを待つ。
数分経って落ち着いてきた頃、保健室が少し騒がしくなった。