サヨナラのその日までそばにいさせて。



「それで僕のところに来たんだ?」


困ったように微笑み、紙コップに入ったコーヒーを一口飲む。



「高良くん、暇そうやし」


「全然、暇じゃないんだけどな」


困ったようにはは〜と笑う。



俺は行くあてがなく、悩んだ末、病院に来ていた。



「何かあったの?」


「いや、べつに…」


屋上のテラスにあるベンチに腰掛け会話する。


屋上はまだ涼しい風が吹いていて、暑さがマシに感じられる。


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