サヨナラのその日までそばにいさせて。



「しんどい?」


「…大丈夫、薬飲んだから」


そう言うと少し考え、顔を覗きこんできた。



「機嫌悪い?」


「…少し」


そう答えると「そう」と言ってコーヒーをまた一口飲んだ。



「俺さ、何の為に戻って来たんやろ…」


「どうした?」


ポツリと呟く俺に反応する。



「クラスの奴が体育とか他の授業とかサボってんの見てさ、アホちゃうかって思うねん」


「どうしてそう思うの?」



「普通に学校生活送れる奴が、時間を無駄にして過ごしてるの見たら腹が立ってくる」


俺は学校に行きたくても行けへんし、運動をしたくてもでけへんっていうのに。



「太陽の気持ちも分かるけど、そう思うなら太陽も学校に行けるなら行った方がいいよ?」


今日みたいに早退しないでさ、って困ったように笑った。



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