Blue Eyes princess~藍色の瞳の猫~
「じゃあ、ちょっと行くか」
そう言って、扉に向かう黒崎の後をついて行った。
部屋の外に出るとすでに抗争は始まっていたが、黒崎が姿を現したことに気付き、皆動きを止める。
そして、その隣にいる私の存在にも気付く。
「柚葵さん! 大丈夫ですか!?」
雪を筆頭に龍藍みんなが私に声をかけてくれる。
“無事でよかったっす”とか“今助けに行きます”とかいろんな言葉をくれる。
その中、雪が黒崎を睨んだ。
「彼女を返してもらうぞ」
「返すわけねぇだろ。この女を気に入ったんだ、みすみす手放したりするかよ。返してほしけりゃ、力ずくで奪いに来るんだな」
そう言い放ち私の肩を抱き寄せる。
驚いで黒崎の顔を見上げると、そこにはさっきまでの黒崎の顔はなく銀狼の総長の顔をしていた。