ご主人様はお医者様
――なんて意気込んでみたものの……。
やっぱり気持ちは晴れなかった。
香澄と駅前のマックで軽く腹ごしらえしたのが18時。
それからカラオケボックスで2時間経過・・・
「小春――!?どうしたの、今日元気ないじゃん」
香澄はマイクを通して私に呼びかける。
キーーンと高音が響き渡る中、私はハッとして顔を上げた。
「えっ、ううん。そんなことないよ!!」
「じゃ、次ーー小春の番!!」
テンション高めな香澄は歌に合わせて、タンバリンを鳴らして踊っている。
ありがたいくらいに賑やかで……、
少しだけ元気になれたみたい。
「よおーし!!今日は朝まで騒ぐぞぉ!!」