ご主人様はお医者様
タクシーに揺られながら先に口を開いたのは先生。
「なぁ、どうしてあんなバイトしてたんだ?」
「いや、そのぉ……」
元カレの借金返済だなんて、恥ずかしくて言えないよ〜。
「助けてやったんだ。聞く権利あるよな?及川」
そういうと、ニヤリと笑う。
「うっ……は、はい」
先生……キャラ変わってません?
私はしぶしぶ事の詳細を話した。
「だからですね……、バイトのことはヒミツにしておいて欲しいんです」
「ふーん」
ふーんって……………。