ご主人様はお医者様
「俺が払ってやるよ。その金」
「はぁ?冗談はやめてください」
だって、300万だよっ。
そりゃあお医者様にはどうってことない金額だろうけど……。
「それに、払ってもらう理由がないですし」
「誰が、ただでって言った?
そうだな、月50万として6ヶ月契約ってのはどうだ?」
「何がですか?」
「使用人として俺のマンションに住み込みで働く。
報酬は月50万だ。もちろん300万は前払いしてやる。早く借金返したいだろうし。どうだ?」
「どうだって……、どうしよう」
使用人って、つまり身の回りのお世話とか……?
しかも、住み込みっ!?
「嫌なの?じゃ、及川はキャバ嬢だってバラしちゃおっかな」
先生はそういうと勝ち誇ったようにニヤリと笑った。