ご主人様はお医者様
*ずっと傍に
――そして、
晴れて恋人として同棲生活に戻ったわけですが・・・!?
『論文を完成させるまでは、暫く病院に寝泊りする!!』
そう宣言してはや2週間。
毎日が当直状態の勤務を鬼のようにこなしている様子。
もちろん、マンションには私一人ぼっち――・・・
彬はやっぱりほとんど寝ていないらしく、仮眠室に呼ばれてはつかの間の2人の時間を過ごしている。
「ねえ、最近高木先生どうしちゃったの!?」
遠巻きに見ながらユキ先輩は呟く。
「えっ、さあ。論文がどうとか聞きましたけど?」
「仕事中毒な上に今度は研究中毒か・・・」
やれやれとばかりに仕事に戻る先輩を尻目に私はため息を吐いた。