ご主人様はお医者様
こうなってしまったのも、全て私のせい。
お見合いを断ったために、身を削る破目になったんだから……。
彬は自分が決めたことだから、大丈夫だって言う。
でも……、
私は体が心配で仕方ない。
ある日の夜勤の日。
時計は午前2時――、ラウンドを終えてナースステーションに戻り、香澄に声を掛ける。
「変わりなかったよー!!」
「了解!!
小春、休憩に上がっておいで」
香澄にそういわれて手を洗いながら、さっきまでここに居たはずの彬の姿を探した。
「ねえ、高木先生は!?」
「救外に手伝いに行ってくるってさっき出て行ったけど?」
「そう…。じゃあ、休憩行ってくるね」
仮眠を取るために横になってみたものの、彬のことが気にって眠れなかった。
また、眠らずに仕事してる……、もうずっとだよ?
大丈夫…かな――――…。