ご主人様はお医者様


“ピンポ―ン”


インターフォンを鳴らすと、カチャリとドアが開いた。


現れた先生は、細身のデニムにラフな白いシャツ姿。


洗いざらしの髪の毛からは、シャンプーのいい香がした。


白衣やスーツは見慣れている、けどラフな服装の先生は初めてみる。


襟裳とから胸の辺りががチラチラ見えて、すごく色っぽい……。


バイトが忙しくてしばらく色恋封印してた私。


高木先生が人気があるのは知っていたけど、全然気にも留てなかった。


まじまじと見てみると本当にかっこよくて、みんなが騒ぐのも分かる気がした。


でも、ここには仕事で来たんだ。


ときめきは封印!!


好きになんてならないぞ!!!!


頑張れわたしっ――!


そう自分にエールを送ってみた。



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