ご主人様はお医者様
*離れたくないの
それから、彬とは勤務がすれ違ってしまって全然話合う時間が取れない。
やがて正式に大学へ戻る日が決まると、仕事の引継ぎやら何やらで更に忙しくなる始末。
やっと2人きりになれたのは、例の仮眠室。
「彬、今日は早く帰ってくる?」
「いや、多分深夜になると思うよ」
「じゃ、今話したいっ」
「小春、悪いけど眠らせて」
彬はそう言いながら、私の膝に頭を乗せて寝転がる。