ご主人様はお医者様


「ああ、そのサラリーマンって高木先生のことか」


「ううっ……鋭いっ!!もう、私だめかもっ――」



香澄は半べその私を少し困り顔で見つめると、なだめるようにポンポンと頭を叩いた。




「あのさ小春……この話、勤務が終わってからゆっくり話そっか」



「ねっ」と香澄に微笑まれ、私はパソコンカートを引いてトボトボとナースステーションを出た。




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