ご主人様はお医者様


私は、6畳の個室を使わせてもらうことになった。


荷物を整理して、シングルベットに倒れこむ。


「あーっ、何にもしてないのに疲れたぁ」


私はだらしなく寝転んで背伸びをした。


“コトン・・・”


聞こえてきたのは隣の部屋の物音。



隣は先生の部屋だ。


生活音は少しは響くんだ……。


なんだろう、なんか緊張する!!



暫くして、私の部屋のドアがノックされた。


“コンコン”



「はっ、はい!!」


「そろそろ夕食の準備してもらおうかな」


ドアの向こう側で先生は言った。


「あ、はーい」



そうだった!!


思わず自分の使命を忘れそうになる。


私は使用人、

家政婦、

メイド、

お手伝いさん、


何でもいいけど、とにかくそういう立場なんだった!!

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