ご主人様はお医者様


や、うそっ!!


何気なく沢木さんの手を振りほどこうとしたけれど、しっかりと置かれた手は私を引き寄せたまま・・・


はっ、離れないっ!!!!



そんな私をよそに、カンファレンスは進んでいく。



「……では、最後に夜間に緊急入院になった706号室の患者は平賀先生から」


「はい」



一歩前に出て、話し始めたのはあの女医さん。




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