ご主人様はお医者様


どうにか病棟へたどり着き、患者さんをベットに寝かせてからナースステーションに戻った。


沢木さんは私に気が付くと、手を振ってくれた。



「お帰り、場所分かった?」


「あ、はい。大丈夫でした」


「…あれ?何かいいことあった?なんだか嬉しそう」



沢木さんは私の顔を覗き込んで不思議そうにそうたずねる。


< 206 / 304 >

この作品をシェア

pagetop