ご主人様はお医者様


んんっ――!!


うそっ、嘘でしょ!?




私の言葉を遮ったのは、沢木さんの唇。


突然のことで避けることすらできなかった・・・


沢木さんの唇はそのまま私の首筋へと移り、暖かな手が服の中に滑り込む。




「さ、沢木さんっ!!ダメです!!」


「どうして?」


「どうしてって!?あ、あのっ!!!!」



沢木さんの体を押し退けようにもぜんぜん力が入らない。


お互いにお酒飲みすぎているとはいえ・・・


酔った勢いでなんて絶対ダメ――!!



「ダメです、やっ、助けて――彬っ!!!!」



私はとっさに彬の名前を呼んでしまった。



「あ…きら?……」



その途端、沢木さんの動きがピタリと止まった。





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