ご主人様はお医者様


私はもう待ちきれなくて、彬の腕を掴んで玄関に引き入れた。


そのまま彬の背中に腕を回して抱きしめる。


ギュッと強く――。



「小春……欲求不満?」



そんなこと聞くなんて意地悪だ・・・



だって彬が欲しいんだもん、仕方ないじゃないっ!!



「何してほしいか言ってごらん」



ううっ、そんなこと……言えるわけないじゃない。



「言わないとしてあげないよ?」


「……だ…きしめて、キスしてほしい」



はっ恥ずかしい///



……でもこれが今一番の私の望み。





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