ご主人様はお医者様


「もっ、森先生!!」


「なに?そんなに驚かなくても」


「オペに入ってたんじゃなかったんですか!?」


「ああ、だって僕、今日当直じゃないしね」




はぁ?何言ってるの!!

高木先生だって当直じゃないのに!!



なんて、口が裂けてもいえない……。



「夕飯の買い物?」


「えっ、ええ。そうです」


「2人分?」


「えっ?ひっ、1人分です!!」



やっぱり何か疑ってる感じ。

大きな二重の目で、私の顔を覗き込む。



「寮の傍にもスーパーあるよね?」


「でも、こっちのスーパーのほうがスキなんです!!」



なんて苦しい言い訳…………。



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