ご主人様はお医者様




22時――…。



本当に帰ってこないかも知れないな。


そう思ってため息をついた、その時。




“カチャッ・・・”




鍵を開ける音――!!



帰ってきたぁ!!!!




気がついたら玄関へ走り出していた。


まるで、ご主人様の帰りを待つ飼い犬のように。




ドアを閉めて振り向いた先生は驚いたように私をみて、「ただいま、ハル」そう言って笑った。


その笑顔に胸がキュンとする。


「お帰りなさい。先生」


先生、私、先生の言い付け通り


おいしいご飯を作って待ってました――……。



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