ご主人様はお医者様


ええっ、風呂っ!!!!


沸いてますけど……、


お風呂は確かに沸いてますけど。


先生と一緒に入るのっ????



「本気……ですか?」



恐る恐る聞き返すと、先生はグラスのワインをグイッと飲み干して立ち上がる。



「ごちそうさま。じゃ、行こうか?」


「おおおおお風呂にですか」


「ああ、そうだけど……、なんて冗談だよ」


「ええっ!!冗談!?ですかっ」



なんだぁ……よかった。

助かった――――。



「なに?そのあからさまに“助かった”みたいな顔」


「えっ?そっそんなことありませんっ」


「じゃあ、一緒に入りたかった?」


「もーーーう、意地悪しないで下さい。
タオルも準備してありますから早く入ってきて下さい」


「冗談だって。そうムキになるなよ」



先生はそう言いって笑いながら、バスルームへ入って行った。

< 47 / 304 >

この作品をシェア

pagetop