ご主人様はお医者様


私はもう、苦しいくらいにドキドキが止まらないよ…………。


突然の出来事に、抵抗することすら忘れてしまっていた。





先生は、唇を離すと無言で更にきつく抱きしめる。



ゆっくりと、


ゆっくりと押し倒される体――…。


どうしよう…………、


私、このまま先生と……?




「せんせ……」


「………………」


「……先生?」




あれっ、


どうしたの?


私の上に覆い被さったまま身動き一つしない。


もしかして……、


寝てます??


スースーと聞こえて来る寝息。


うそっ……、もしかしなくても、寝ちゃってます!?





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