ご主人様はお医者様


勤務が終ると、急いで着替えて病院を出る。


今日は、昨日とは別のスーパーで買い物をした。


夕食は魚料理に決めた。





19時、カチャリと鍵の開く音が聞こえる。


ホントに早く帰ってきたっ!!


私は玄関までパタパタと走っていく。



「おかえりなさいっ」


「ただいま」


「ご飯にしますか?お風呂も沸いてます!!」



そういって、飛び切りの笑顔を見せたつもりだったんだけど……、



「じゃあ、ハルを」


「へっ?」


「だって、そんな顔で迎えられたら食べたくなるのが男ってもんだろう?」


「あああのっ」


「クスッ、……うそ。風呂にするよ」


「かっ、からかわないで下さい!!」



先生のカバンを受け取ると、


廊下を歩きながら次々に渡されるネクタイ、上着、ワイシャツ……。


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