ご主人様はお医者様
――ねえ、先生?
今、私は先生に抱きつきたい気持ちでいっぱいだよ。
許されるなら今すぐにギュってしたい――……。
「なに?ジッと見つめたりして」
「なっ、何でもありませんっ!!」
「じゃ、一緒に風呂でも入るかっ」
「……はい」
私の答えに、先生は驚いたようにもう一度聞いてくる。
「一緒に入るのか?」
「はい」
「どうしたんだ、今夜はやけに素直で……気味が悪い」
「もーーう、気味が悪いってどういう意味ですかっ!!」
「だって、いつものハルなら顔を真っ赤にして『はいりません』って怒り出すのに」
「いいんです、今日は入りたい気分なんです」
そうだよ……、
今日は先生と一緒にいるために早く帰ってきたんだから、お風呂でもどこでも、
先生と一緒にいたいの――――……。