田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
悲しみの再出発
初義亡きあと姿を消していた初五郎が二、三日して病院へ戻る
シイエは初義が亡くなった時のまま三人の子供のそばにいた
初五郎が戻った時シイエは政雄の脇に這いつくばりうなりながら何かをしている
政雄の傷口から黙々と蛆を摘み出していた
「シイエ、ほら!しっかりせろ…ここを出るぞ、このままでは皆死んでしまう」
初五郎は約三日かけ付近の廃材を集め小さな小屋を作っていた
初五郎はぼんやりするシイエの肩を叩く
「さあ…義輝ば抱け、初義は俺が抱く…政雄は歩けるな?」
シイエは義輝を抱き政雄の手を引いて初義を抱く初五郎の後ろをついていった
こうして長かった病院での日々は終わった
シイエは初義が亡くなった時のまま三人の子供のそばにいた
初五郎が戻った時シイエは政雄の脇に這いつくばりうなりながら何かをしている
政雄の傷口から黙々と蛆を摘み出していた
「シイエ、ほら!しっかりせろ…ここを出るぞ、このままでは皆死んでしまう」
初五郎は約三日かけ付近の廃材を集め小さな小屋を作っていた
初五郎はぼんやりするシイエの肩を叩く
「さあ…義輝ば抱け、初義は俺が抱く…政雄は歩けるな?」
シイエは義輝を抱き政雄の手を引いて初義を抱く初五郎の後ろをついていった
こうして長かった病院での日々は終わった