田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
「シイエ…初義ば皆で葬ってやろう…」

初五郎は淡々とシイエに指示を出す

シイエも言われるがままに辺りから細かい木ぎれを集めてきた

畑の真ん中に木材を積み上げその上に初義を寝かせた

初五郎は震えるシイエに代わり無表情で火をつけた

燃え上がる初義の姿を見てもう誰も涙も出なかった

炎を見ながら立ちすくむ

抜け殻のような日々が何日か過ぎていったある夕方の事だった
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