田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
恐怖心と安堵…複雑な想いを抱えてシイエが血相を変えて帰ってきた

初五郎は驚いて聞く

「どうした!なんかあったとか?まさかアメリカ兵に会うたとか!」

「違う…会ったけど…義輝ばあやしてからこがん食べ物いっぱいくれたとよ」

みた事もないお菓子に政雄が飛び付く

初五郎はそれを取り上げて言った

「そげんもん食べたらいかん!捨てろ」

「毒は入れとらんやろ」

「よかけん捨てろ」

初五郎は怒り滲透だ

「それよか奥様は…」

「そうやった…お店の奥の部屋が空いとるけんそこに住まんかって言われた…あんたにも仕事頼みたからしか」

「仕事があるのは有り難い、仕事なら何でもする…早く話しに行こう」

「それなら奥様のとこでお世話になろうか?」

「そいはよかばってん…なるだけ早うしよう、よかごと話するけん少し待っとけ」

シイエの気持ちは決まっていた

またあの店で花に囲まれて働きたい
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