田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
顔は汚れて分かりにくかった

だが確かにそこに居たのは番頭だった

番頭はすっかり痩せて別人のような姿だった

シイエはもう一度男の顔をみる

「番頭さんだ!よかった…生きとったとね!怪我しとらんと?今までどこにおったと!ちょっとヨッコちゃん連れてくるけんね」

シイエは興奮気味に一人でべらべら喋った後宴席の方へ飛んで行った
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