田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
葬儀の空気は独特であり悲しみと無意味な笑いが交互に繰返される

笑っていないと皆一様に悲しみに飲まれてしまうため一人になる事を避ける

カトリックの葬儀は荘厳な雰囲気が悲しみを誘う

花を手に持ち

聖歌隊の鎮魂歌響く中シイエの棺にひとりひとり献花をしていくのだ

献花をしひとりひとりがシイエに声をかけていく

「シイエちゃんお疲れ様」

「かあちゃんありがとう」

「ばあちゃん…じいちゃんに会われたかな…」

シイエの人柄からか皆には明るく送ってやろうという空気があった
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