田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
「いこうか?」

番頭さんはそう言うと中の通りという商店街へ二人を連れていった

下駄屋に着物屋…風呂敷屋にお菓子屋さんまでいろいろな店が軒を連ねる

二人は珍しくてキョロキョロしていた

時折番頭さんが声をかけられる

「あら?新しい子ね?」

番頭さんはその都度二人を紹介してまわる

丸山という綺麗な着物をきた人がたくさんいる場所に来た

「ここにも花ば持ってくるけん覚えとけぞ」

番頭さんはそう言うと大きな料亭へと入っていった
< 22 / 202 >

この作品をシェア

pagetop