田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
焼け残りから見つけた切れっ端で背中には義輝を背負い

両手で初義を抱えて歩くシイエ

政雄を連れて山の方へと逃げるも山も火が回り初めていた

また下へ降り人を探すもあたりには息がある人はほとんど居ない

焼かれた土地を裸足で歩き足の裏はもう感覚がないくらいにただれていた

政雄はもう歩けないと泣き出してしまった

政雄の手を引っ張り比較的温度が低い畑を飛びながら移動していった

「この子らを死なせるわけにはいかん」

シイエは生きる事に必死だった

この時シイエはまだ22歳である
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