田舎の花～原爆を生き抜いたシイエ～

最悪な環境に置かれてはいても家族は行く場所がなかった

満足な手当ても受けられないまま時間だけが過ぎていく

周りの人々と同様にシイエも初義から沸き出す蛆を摘み出しては潰す

他の時間は義輝に乳を与える

もうシイエは祈る事をしなくなった

祈ったところでなにが変わる

ただ呆然と生き長らえているだけに思えた

シイエは時間と共に話す事をやめていった