田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
再会
初義はがんばって生きていた
時折うわ言のようにつぶやいている
「おとうちゃん…」
シイエは絞り出すようなその声を聞く度胸をつまらせる
「おとうちゃん会いたかねぇ」
初義に聞こえてるのかわからないまま少し大きな声で一生懸命話しかけた
どうしても会わせてやりたい…
願いは届くのであろうか
その頃の初五郎は任務の真っ直中
帰ってくるはずもない
シイエは初五郎が遠い土地にいるものと思っていた
初五郎はその時戦地での任務を終えて佐賀の兵器工場の工場長に就任したばかりだった
時折うわ言のようにつぶやいている
「おとうちゃん…」
シイエは絞り出すようなその声を聞く度胸をつまらせる
「おとうちゃん会いたかねぇ」
初義に聞こえてるのかわからないまま少し大きな声で一生懸命話しかけた
どうしても会わせてやりたい…
願いは届くのであろうか
その頃の初五郎は任務の真っ直中
帰ってくるはずもない
シイエは初五郎が遠い土地にいるものと思っていた
初五郎はその時戦地での任務を終えて佐賀の兵器工場の工場長に就任したばかりだった