田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
初五郎は思った

「これは…本当にダメかもしらん」

その地獄の中に足を進める勇気がない

あきらめかけて座り込んでしまった

しばしその場で頭を抱えていたが思い直し自分の家がある方角へ一歩一歩足を進めて行く

焦土から沸き上がる熱気で汗まみれになりながら

目を見開き

少しずつではあるが確実に地獄の中へと入っていったのだ
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