哀しみの連鎖~カナシミノレンサ~
「何? 真冬、白バラだったの?」
「あっ、那智」
私はチラッと2人を見る。
ちっちゃくてふわふわした2人。
花園 真冬と安藤 那智。
2人とも親が金持ちで、仲がいい。
「那智も白かぁ。よかった」
真冬は那智の前で笑ってみせる。
「うん。アタシも」
2人は何だか疑い深く、2人でいることが多い。
私は悪くは思わないけど。
何か理由があるんだろう。
「じゃあ、今日の放課後ね!」
そういって私たちはクラス別にわかれた。
え?
クラスメートじゃないの?って。
そう、私たちは学年女子で仲がいい。
クラスが同じではなくても、決まった時間に集まる。
「また女子やってるよ」
男子から批判の声が時々あるけど、構わない。
私たちは、なってるんだから。
ばらばらなんかじゃなんだから。