好きな気持ちが溢れて
草島さんの様子が落ち着いて一段落すると着替えてくると言ってバックルームへと走っていった
優さんがいなくなった途端また何か言われるんだと緊迫を感じたけど変わらないまま肩を並べていた
覚悟を決めて強張った体の力を抜いて姿勢を楽にして、片足にかけていた重心を両足に分散する
「おい、」
ぶらぶらと回していた足首が止まる
草島さんの声を聞いて自然と止まるように信号が伝わるなんてどんな存在なんだこの人は
草島さんにとっての優さんのように癒しでないのは取り合えず一目瞭然
生命の危機を感じるのは香織さん一人だけで十分だから、せめて苦手意識を持つだけであってほしい
そんな切なる願いを込めた相手は立っていた隣りから顔を覗き込んだ
「優さんのことどう思う?」
意外だった
そう感じたのは真剣な眼差しに対してか、はたまた投げ掛けられた言葉に対してか
いつも向けられるのは冷たい物で、そして乱暴な断言
決めかねる正解、だってどっちもだと思うから