優しさに甘えて
──────…
「おはよう」
あたしは、また途中で眠ってしまったらしい
目を開け最初に見たのは微笑んでる彼の顔
「寝なかったの?」
いつもは一緒に寝てて
あたしの方が早く起きて彼を起こさないように帰るのに
「…結乃、見てたかった」
「……………」
前に一度だけ
起きたら彼はバイトに行ってしまって居なかった時があった
その時
なんとも言えない思いをして
置いていかれるより
置いていった方がいいって思ったことがある