優しさに甘えて
玄関に向かおうとしたけど、
腕を強く引っ張られ気が付けば優夜に抱き締められている
「…結乃、困ったこととか 悲しいことがあったら頼ってね?」
屋上での時みたいに力強く
「…今度はちゃんと兄として助けるから」
わかってる
わかってるよ
「…うん」
優夜はあたしを離すと
笑って頭を撫でてくれた
「じゃね」
靴を履き扉を開けたところで
「…………あ…」
大事なこと思い出し、
振り返ってそれを優夜に言ってから外に出た