逢いたい夜は、涙星に君を想うから。
ぼんやりと目を覚ますと、開けっ放しだった窓の外は明るくなり始めていて、もう朝なんだと気づく。
俺の腕の中で寝息をたてる咲下を見て、俺は彼女の頭に優しくキスをした。
俺は眠っている彼女を起こさないよう、床に脱ぎ捨てた服へそっと手を伸ばす。
服を掴んだ瞬間、彼女が動いた。
彼女はゆっくりと目を開けて、俺を見つめた。
「ごめん、起こしちゃったな」
彼女は微笑み、小さく首を横に振った。
「おはよ」
そう言って俺は、彼女の頭を撫でる。
「眠れた……?」
彼女はニコッと微笑んでうなずいた。
いや……もう。
その笑顔とか、寝顔とか。もう全部。
……可愛すぎて反則だから。
彼女は首を傾げて俺を見つめる。
「ううん……なんでもない。ただ……」
俺は彼女を優しく抱きしめた。
「……愛してる」
世界中の誰よりも。
大切にする。
この愛だけは永遠に――。