逢いたい夜は、涙星に君を想うから。
心地いい風が吹く。
打ち寄せる静かな波の音。
そばには、貝殻で並べた“Happy Birthday”の文字。
砂浜に並んで座り、彼の手を握りしめたまま星空を見上げていた。
夜空の色が、さっきよりも明るい。
るり色の空にちりばめられた星屑。
もうすぐ、夜が明けるね――。
――その日、枕の下に隠していたノートに書いたのは、
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7月7日。
星屑の中、手を握りしめた。
“永遠”を信じて……。
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これが、このノートに書いた最後の言葉になった。
失った声を取り戻せたあたしは、このノートの続きを書くことはもうない。
たくさんの想いが詰まったノート。
それを、部屋のクローゼットの中にある、段ボール箱の中にしまった。
いままでノートに綴ってきた想いは、これからゆっくりと君に話していく。
いつも心の声を聞いてくれた君に。
これからは、あたしの声で想いを伝えていくよ。