中編集

「……っ、ば、か」

「ん?可愛いね、美穂」



絶対真っ赤になってる顔を
隠すように俯くと、
頬に軽くキスをされる。

彼はいつだって
私を林檎にするのが好きだ。


早く電話しなって

と言うと
慌てて携帯電話に手を延ばす。

また聞き耳を立てると
どうやら前少し話していた
同僚の人達らしい。


中村さんと、
田中さん。

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