中編集

アハハ、

と照れ臭そうに
私の手をぎゅっと握ってきた彼に
不覚にも同感してしまった。

もっとも、私はちゃんと
我慢出来てるけれども!



何も言わない私に、
怒っていると思ったのか
彼が顔を覗き込んでくる。

その顔はあまりにも
しょんぼりとしていて、
あまりにも情けなくて、

あまりにも愛しかった。



「美穂~怒った?」

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